日本がブラジルに2-1と競り勝ち、スペインの待つ決勝へと勝ち上がり、W杯連覇へ王手をかけた。

池田太監督(51)は「ブラジルは組織的で個々に力ある選手が多かったので、なんとか中3日の準備で選手たちが頑張って戦い抜いてくれた」と振り返り、決勝のスペイン戦に向け「ここまで来たら選手とともに戦い抜いて、しっかり勝ち取りたい」と力を込めた。

1-0で迎えた後半に追いつかれたが、後半39分にFW浜野まいか(18=INAC神戸)が決勝ゴール。DFラインの間で、浮き球パスに抜け出し、浮き球のループぎみの見事な技ありシュート。カナリア色のユニホームを着た王国ブラジルのお株を奪うような、華麗なプレーの連続でリードを奪った。

浜野は両腕を挙げてガッツポーズしながら、涙を流して喜んだ。

先制は前半30分だった。FW山本柚月(19=日テレ東京V)が、ゴール正面から折り重なる相手DFの間を抜いて、ゴール右隅に突き刺した。

体格差のある相手に、連係で立ち向かった。個人技でボールを奪われれば、3人がかりで取り返しに行った。前半24分の左CKでは、FW山本がニアに出し、FW藤野、MF大山とつないで、ゴール近くへ走り込んだ山本に再び出すなど、意思統一された形でチャンスをつくった。

ハーフタイムが明けた直後はブラジルペース。後半10分にミドルシュートを決められて、同点に追い付かれたが、そこから踏ん張って、勝ち越し、ロスタイム5分もしのぎきり、たくましく決勝切符をつかんだ。

先に行われたスペイン-オランダの準決勝は2-1でスペインが勝利。日本は、28日午後8時(日本時間29日午前11時)開始の決勝でスペインとこの世代の世界一をかけ、対戦する。