Senin, 03 Januari 2022

【箱根駅伝】1区中大・吉居大和の衝撃区間新記録誕生で、来年は「超高速駅伝」へ…担当記者の目 - スポーツ報知

◆第98回東京箱根間往復大学駅伝競走復路(3日、神奈川・箱根町芦ノ湖スタート~東京・千代田区大手町読売新聞社前ゴール=5区間109・6キロ)

 往路を制した青学大が5時間21分36秒の復路新、10時間43分42秒の総合新記録で完全優勝。2年ぶり6度目の王者となった。9区で中村唯翔、10区で中倉啓敦(ともに3年)が連続区間新記録で圧倒し、2位の順大とは平成以降で最大の10分51秒差。原晋監督(54)は「パワフル大作戦大成功! 6連覇を目指します」と胸を張った。中村と1区で区間新だった中大・吉居大和(2年)が最優秀選手に選ばれた。

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 ◆来季展望

 圧倒的な選手層で優勝した青学大が中心になる。2区7位のエース近藤幸太郎(3年)を軸にVメンバー8人が残り、登録外選手であっても1万メートル28分台が続出している。さらに、故障明けで本調子ではなかったために復路に起用された岸本大紀(3年)や佐藤一世(2年)は往路でも区間賞候補。ハイレベルなレギュラー争いは、相乗効果を生むだろう。

 追いかけるのは順大、駒大、東京国際大だ。順大は3区3位の伊予田達弥ら3年生クインテットや東京五輪3000メートル障害7位の三浦龍司(2年)ら爆発力と安定感を兼ね備える。エース田沢廉(3年)がさらにパワーアップする駒大、ラストイヤーを迎えるY・ヴィンセントと丹所健&山谷昌也(いずれも3年)と強力な3本柱をそろえる東京国際大も頂点を見据える。

 東洋大は、石田洸介(1年)の成長次第でV争いに加わる可能性を秘める。4区区間賞の嶋津雄大(4年)が競技を続ける予定の創価大や中大なども上位で展開できる実力は十分だ。シードを落とした東海大や早大は予選会からスタートを切るが、明大や日体大などとともに上位とほぼ変わらない選手層となるだろう。

 勢力図以上に変わるのは、箱根そのものの戦い方。独走で金栗四三杯を受賞した吉居大和(中大2年)が体現した1区区間新は衝撃的だ。次回以降も1区起用の可能性が高く、各校ともハイペースに対応できるスターターが求められる。「高速駅伝」から「超高速駅伝」へと変貌(へんぼう)する次回の箱根路では、青学大の大会記録をさらに上回るチームが現れるかもしれない。(箱根駅伝担当・太田 涼)

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