明治安田生命J2リーグ第41節 徳島1―0大宮 ( 2020年12月16日 ポカリスエットスタジアム )
青いユニホームが波打った。地元の名物、渦潮のように、歓喜の輪があちこちで生まれる。7年ぶりの昇格。四国にJ1の灯が帰ってきた。
呪縛を解き放つ一撃はエースによってもたらされた。前半21分、右サイドをMF浜下が抜け出す。中央へ絶妙なクロス。DFと競り合いながら、FW垣田が頭一つ高い打点でボールをとらえる。チーム3試合ぶりの得点となる先制弾。背番号19はそのままベンチへ駆け出し、ロドリゲス監督と抱き合った。
悲願を目前にして、奔放な攻撃サッカーを展開してきたチームが金縛りに見舞われた。昇格に王手をかけた後、アウェー水戸戦、ホーム千葉戦と今季初の2試合連続ノーゴール。「重圧はない」と選手は口を揃えながら、スコアは正直だった。ホームで決めるラストチャンス。今季チームトップの17得点で牽引してきた垣田が大一番でもヒーローになった。
首位徳島、2位福岡がともに勝ち、両チームの勝ち点3差はそのまま。ただ、得失点差が「14」開いており、徳島のJ2初優勝も確実となった。7年前のJ1では、開幕9連敗、ホーム未勝利と、次々と「黒歴史」を作り、わずか1年でJ2に降格した。史上最多の20チームが参戦する2021年シーズンでは、新生・徳島がJ1の渦潮になる。
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2020-12-16 12:03:00Z
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