◆JERAセ・リ-グ 巨人3―5DeNA(1日・東京ドーム)
巨人がDeNAに逆転負けを喫した。「8回の男」中川を7回に送り出すなど必死の継投策を見せたが、1点リードの8回に登板した沢村が誤算。2四球の“独り相撲”で1死一、二塁とピンチを広げて降板し、5番手・高木が2死満塁からオースティンに走者一掃の逆転三塁打を許した。右腕に期待する原監督は「リーダーなんだから何とかしてもらいたい」とハッパをかけた。
期待が大きい分だけ、失望もまた大きかった。試合後の会見。原監督は乱調した沢村について問われると「はぁ~」と深いため息をつき、首をかしげた。3秒の間を取って、必死につなぐ言葉を探す。「本当ですね。何とか…」。そこまで言ってまた、言葉を探した。
実るはずだった執念の継投が、暗転した。1点リードの8回、沢村が4番手でマウンドへ。だが、いきなり先頭・乙坂に四球を与える。柴田は空振り三振に仕留めたが、代打・楠本を再び歩かせたところで、ベンチからタオルが投入された。「四球はなかなか(こちらも)計算できない。計算できたら出さないもんね」と原監督は苦言を呈す。継いだ高木はその後、2死満塁までこぎ着けたが、オースティンに右翼フェンス直撃の走者一掃三塁打を浴び、逆転を許した。
逃げ切るため、柔軟な采配を見せた。7回、原監督は“8回の男”中川を普段より1イニング早く送った。 「勝負イニングという中で、中川に行ってもらった」
相手打順が1番から始まる最も“脂っこい”場面を、最も信頼を寄せるセットアッパーに任せた。打ち取った打球が安打になる不運もあって1失点したが、同点は必死に阻止した。
そんな用兵も、沢村に期待をしているからこそだ。原監督の言葉が熱を帯びる。
「チームが困っている時に何とか沢村がね。もうリーダーなんだから何とかしてもらいたいというのはある」
現在、1軍の投手で最年長になる右腕。今季、すでに6試合目と登板機会は増えているが、宮本投手チーフコーチは「きつい言い方だけど、彼の実力、経験、実績を踏まえて言えばあそこは難なくクリアしなきゃいけないところ。四球で崩れるのはリリーフとしてあってはならない」と言及。盤石の方程式構築のため、沢村に課されたハードルは高い。
試合終了を待たず、原監督は8回裏の攻撃中、ベンチで沢村の元へ歩み寄った。時折、口調を強めながら叱咤(しった)激励した。試合後、指揮官はその内容の一端を明かした。
「パットンもいい投球したけど『パットンより速いんだよ』ってね」
この日、パットンの前に7回2死から4者連続三振を喫したが、沢村はそのパットンを上回る最速156キロを連発。武器はあるんだ。ストライクゾーンで勝負してみろ。もっと自分に自信を持て。指揮官はそう伝えたかったはずだ。「次はやってくれるでしょう」と原監督はリベンジを待つ。同じことを繰り返していては、男じゃない。(西村 茂展)
https://news.google.com/__i/rss/rd/articles/CBMiNGh0dHBzOi8vaG9jaGkubmV3cy9hcnRpY2xlcy8yMDIwMDcwMi1PSFQxVDUwMDQ1Lmh0bWzSAThodHRwczovL2hvY2hpLm5ld3MvYW1wL2FydGljbGVzLzIwMjAwNzAyLU9IVDFUNTAwNDUuaHRtbA?oc=5
2020-07-01 21:00:00Z
52782540905540
Tidak ada komentar:
Posting Komentar