返り入幕で大関経験者の照ノ富士が、新大関の朝乃山を寄り切りで破って単独トップに立った。立ち合いで右を差し、左上手を取ると力勝負になった。朝乃山の土俵際での投げに耐えると、体勢を立て直して寄り切った。

14日目で照ノ富士が正代に勝ち、朝乃山が照強に負けると、照ノ富士の優勝が決まる。照ノ富士の優勝は関脇だった15年夏場所以来2度目で、初場所の徳勝龍以来となる史上3人目の幕尻優勝となる。NHKのインタビューでは「やってきたことを信じてやるだけ。とりあえずあと二番。頑張るだけです」と話した。

朝乃山は昨年夏場所以来2度目、そして06年夏場所の白鵬以来となる史上9人目の新大関優勝へ、負けられない戦いが続く。

また2敗で朝乃山と照ノ富士を追いかける展開となっていた横綱白鵬が、日本相撲協会に「右膝半月板損傷、膝蓋大腿靱帯(しつがいだいたいじんたい)損傷、関節内血症により約2週間の加療を要する見込み」との診断書を提出して休場した。場所中に負傷していた箇所を、敗れた12日目の御嶽海戦で悪化させた。2場所連続45度目の優勝は果たせなかった。

栃ノ心と高安が、ともに昨年名古屋場所以来、1年ぶりの勝ち越しを決めた。3月の春場所以来4カ月ぶりの開催となった本場所で、新旧大関が気を吐いている。