現役引退を発表したフィギュアスケート男子、宇野昌磨(トヨタ自動車)は独特な存在だった。
2018年平昌オリンピック(五輪)で銀メダル、22年北京五輪で銅メダル。世界選手権では日本男子として初の2連覇を達成し、全日本選手権は6度制した。
ただ、競技生活を振り返った時、真っ先に浮かぶのは、結果よりも競技との向き合い方だ。
昨年10月のグランプリ(GP)シリーズ開幕前、テレビ局の企画で選手たちが大会に挑む上でのテーマを書いた。
目標の点数を掲げる選手もいた中、「自己満足」と宇野は書いた。
ジャンプだけでなく表現も追求し、自分が感動する演技を披露したい、というのが理由だった。予想外の内容に会場は一瞬、静まった。
大舞台でも、その「らしさ」は変わらなかった。
3連覇が懸かっていた今年3…
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2024-05-09 08:52:55Z
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