◆明治安田生命J2リーグ 最終節 磐田2―1栃木(12日・カンセキスタジアムとちぎ)
磐田が1年でのJ1復帰を決めた。敵地で栃木に2―1で逆転勝ちし、勝ち点差1で争っていた清水が水戸に引き分けたため、劇的な逆転でJ1自動昇格圏内の2位を確定させた。外国人選手の契約問題で今季の補強は禁止。それでも、日本代表の森保一監督(55)を長年コーチとして支え、今季から指揮を執る横内昭展監督(55)の現有戦力を最大限生かしたサッカーで目標を成し遂げた。J1昇格プレーオフの組み合わせは清水―山形(25日)、東京V―千葉(26日)となり、勝者が12月2日に対戦する。
サックスブルーのイレブンが、逆転でJ1自動昇格をつかみ取った。勝利後、敵地に駆けつけたサポーターから「横内ジュビロ!」の大合唱がこだました。FIFAの制裁によって1年間、補強を凍結されたどん底のチームを救った横内監督は「昇格を果たせたことを考えると(今日の試合は)100点」。名門復活へ再出発のゴングを鳴らした。
森保監督の“元参謀役”として昨年W杯カタール大会16強へと導いた名コーチ。再建を託された磐田は昨季、リーグ最多失点でJ1最下位。始動直後からあえて細かな戦術は落とし込まず「球際、攻守の切り替え」といったサッカーの基礎を徹底して言い聞かせていった。
J1昇格を決めたこの日は、今季を象徴するゲームだった。0―1で迎えた前半41分にMFドゥドゥのゴールで同点。後半16分にはMF松本のヘディング弾で逆転に成功。指揮官が常々口にしてきた「1人に頼って勝つチームにしない」。横内イズムをピッチで体現。全員が球際で粘り、ボールをつなぎ逆転劇が生まれた。
チームは開幕の岡山戦こそ敗れたが、徐々に安定して6月から11戦負けなしを記録。2種登録を除く全選手を公式戦で起用するなどベテラン、若手関係なくチャンスを与えた。2桁得点の選手はいないが左サイドバックのDF松原が6点を挙げるなど、サイドを起点にどこからでもゴールを奪える体制を整え、リーグ3位の74得点。06年以来17年ぶりに、シーズン連敗なしで歓喜の時を迎えた。
関係者によると、横内監督の来季続投は決定的という。補強も解禁される。「(補強の)ポイントは全部。3ランクぐらい上げていく」。リーグ3度、天皇杯1度、リーグ杯2度のタイトル獲得を誇る“サッカー王国・静岡”の名門クラブ。強かったジュビロではなく、強いジュビロをJ1の舞台でも見せていく。(森 智宏)
◆ファビアン・ゴンザレスをめぐる規則違反 21年加入時の契約締結時、ゴンザレスがアトレティコ・ナシオナル(コロンビア)を退団後、磐田との契約締結前にタイのクラブと取り交わした契約が存在したとされた。この事実がFIFA規則の違反となり、タイのクラブへの賠償金支払命令のほか、ゴンザレスへの4か月間の公式戦出場停止処分、磐田に対する23年における選手補強の禁止処分などが下された。
◆横内 昭展(よこうち・あきのぶ)1967年11月30日、福岡県生まれ。55歳。東海大五高(現東海大福岡)で3年連続全国高校選手権出場。86年マツダ(現J1広島)入り。95年に引退後は広島のスカウトや育成年代のコーチなどを経て2003年から17年まで広島のトップチームのコーチ。18年から22年まで日本代表コーチを務めた。
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2023-11-12 20:00:00Z
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