<フィギュアスケート:全日本選手権>◇第1日◇25日◇長野市ビッグハット◇男子ショートプログラム(SP)
冬季五輪(オリンピック)2連覇王者で、約10カ月ぶりの実戦復帰となる羽生結弦(26=ANA)が103・53点で首位となった。
2月9日の4大陸選手権(韓国)フリー以来320日ぶりの演技。シニアに転向した10-11年シーズンから11季目にして最長のブランクとなる、氷から離れた苦しい期間を乗り越えて舞い踊った。
直前の6分間練習では黒の光沢あるパンツで氷の上へ。開始2分で白ジャージーを脱ぎ、ちりばめられた金ラメが輝く、黒のジャケット風の衣装もお披露目した。
新演目となるSP曲「レット・ミー・エンターテイン・ユー」を初披露し、英歌手ロビー・ウィリアムスのロックナンバーに乗る。前日に「それこそ沸き上がるような感情になってもらえたら、うれしい」と話していた通りの激しいアクションで、場内から拍手とスタンディングオベーションで祝福された。
ジャンプは冒頭の4回転サルコーを決めると、4回転トーループ-3回転トーループ(両手上げ)も、最後のカウンターからのトリプルアクセル(3回転半)も美しく決めた。演技が終わると笑顔を見せ、氷をたたいて喜んだ。最後は観客席に向けて手で銃の形をつくり、ファンのハートを打ち抜いた。
演技後のオンライン取材では「正直に言って楽しむことはできた」としつつ「点数的には、いい演技だったとは言えない。しっかり明日に向けて修正したい」と話した。「テクニカルを伸ばせていない。ジャンプも出来栄え取ってナンボなのに取れなかった」と、好演技にも高いレベルで反省した。【木下淳】
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2020-12-25 07:21:00Z
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