Selasa, 22 Desember 2020

長嶋氏も賛同のDH導入 巨人オーナー再検討訴え - プロ野球 - ニッカンスポーツ

巨人山口寿一オーナー(63)がコロナ禍に苦しむ球界で、来季のDH制暫定導入をあらためて訴えた。都内で取材に応じ、来季も新型コロナウイルスの収束が見通せない中で、選手の負担軽減のためにセ・リーグも暫定的に導入する必要性を主張。将来的な導入の議論発展とは線引きした。14日のセ・リーグ理事会で文書で提案したものの他球団が反対し、見送りとなる流れだったが、開幕から約2カ月の限定採用の新案なども含め、1月の同理事会で再検討を働き掛ける。

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山口オーナーはプレーヤーズ・ファーストに立って、来季のDH制暫定導入の持論を展開した。「来季も予定通りに開幕できない恐れもある。選手たちは感染しないよう、人にうつさないように張り詰めながら調整していく。苦労は大変なものがある」。今季は120試合だったが来季は143試合を予定。CSも復活し、五輪が開催されれば変則日程で負担が増す。「選手は来年だけの人生じゃない。かけがえのない財産。球団は責任がある」。今季の特例にさらに厚みを加える必要があると力説した。

巨人は11月2日のセ・リーグ理事会で投手の負担軽減のためにDH制導入の検討を持ち掛けた。だが他球団から反論が出たという。「DH制を導入すると隙のない打線になり、投手の負担はかえって重くなると。しかし、お客さまにプロならではの試合を提供する立場からすると良い意見とは言えない」。12月の理事会に向け、各球団の意見を持ち寄ることを確認した。

だが1カ月後に巨人がオーナーの文書で暫定導入を提案すると、対案も出されないままに反発の声だけが多発し、物別れに終わった。他球団から、なし崩し的に将来のDH制導入への契機にするのではと、懐疑的な目を向けられていることも分かっている。「故障を予防する対策という観点からの提案を強調するのに足りなかった」と自省もした。一方で「来年は今年よりも選手は過酷になるかもと思っている。真剣に考えるべきというのが偽りのない考え。なし崩し的にと考えていない」と線引きした。

歴史も、ひもといた。過去の新聞記事を丹念に調べた。DH制導入が論議された1970年代。先人たちは賛否両論の激論を交わした。「当時のヤクルトの三原監督は推進派。『ゲームに迫力が出る。調子の良い投手を攻撃のチャンスで代えることもない』。大洋の青田監督も『野球は打撃戦』と積極支持だった」。その中で苦笑しながら“矛盾”にも触れた。「ところが巨人の川上監督は『野球が邪道に走ってしまう』と反対した」。半世紀が過ぎ、来季の導入を強く訴える立場に転じた。

だが現在と決定的に違う過程もある。密室ではなく、オープンに-。よりよい球界へ、胸襟を開いて議論するというベクトルは一致していた。「プロ野球がコロナ禍を乗り越えていくため、何ができるのか。100年に1度と言われる中ということを認識し、おおらかに、かつ真剣に意見を述べ合い、その中で最も良い対策が実施されていくのが望ましい」。建設的に議論を尽くしたい思いがある。

データも抽出した。先の提案書でセの投手の今季故障者は41人でパの30人を大きく上回ったことを提示した。他球団は因果関係が実証できないとも反論した。一方で野手に目を向ければベストナインに輝いた主軸がDHで先発し、コンディションを維持したことにも着目した。ソフトバンク柳田が17試合、楽天浅村が32試合…。「DHは投手を守り、野手を守り、かつ野手を育て、お客さまに試合を見る楽しみを提供していくというコロナ禍での最善策ではないか」と主張した。

球界の危機にミスターも賛同した。14日の理事会に先立って行われた8日の定時取締役会。専務取締役でもある長嶋茂雄終身名誉監督(84)に意見を求めた。欠席こそしたが、暫定導入に賛成し、同監督の意向を含めて巨人軍の総意として提案書を作成した。「長嶋さんの看板を使って(意見を)押し倒そうとしていると誤解されてしまうのは本意ではない」と強調しつつ「長嶋さんも賛成してくださったのは私にとっては自信になる」と受け止めた。

1月19日に理事会を控え、現状では3案を想定している。(1)通年での導入(2)調整の難しい春先、交流戦までの2カ月程度の導入(3)DH以外の何らかの対策の提案を他球団から提示。他球団は時間の猶予がないとも言う。だが選手の健康が何より尊く、期限は設けるべきではない。「全くその通りです。負担軽減のために検討していただきたいと言っているわけです」と一貫していた。【広重竜太郎】

◆山口寿一(やまぐち・としかず)1957年(昭32)3月4日生まれ。早大政治経済学部から79年に読売新聞に入社。記者としては社会部や司法担当などを長く務める。東京本社専務取締役などを経て、15年6月に東京本社代表取締役社長、16年6月に読売新聞グループ本社代表取締役社長に就任した。巨人では常勤監査役、非常勤取締役、取締役広報担当を歴任。16年からは日本相撲協会の外部理事も務めている。

《巨人のセDH制導入の提案、危機へ同じ目線が必要》

《19年にも原監督が提言/セ・リーグDH制巡る経過》

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2020-12-22 20:00:00Z
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