オリックスが0差でぶつかった10日のソフトバンクとの首位攻防戦第1ラウンドに勝ち、今季129試合目で初めて単独首位に立った。先発山本由伸投手(24)は7回2失点でエースの仕事をこなした。「ここからが本当の勝負どころ」と気合満点でマウンドに上がった大黒柱の熱投で、昨季王者が連覇へ頭ひとつ抜け出した。

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爽やかなエースは、視野が広い。オリックス山本由伸投手(24)の人柄に驚かされたのは、室温30度を超える大阪・舞洲の記者室だった。ひと息つこうと、タオルで汗を拭いていると、突然ドアが開いた。

「お疲れさまです!ここ自販機、なくなりましたもんね。はい、これ!」

報道陣に手渡されたのはキンキンに冷えた缶コーヒーだった。「ブラックで良かったですか? 記者の方も大変ですよね。いつもありがとうございます!」

ありがたくもらったアイスコーヒーで、心は温まり、無糖のはずが…、ほんのり甘さも漂った気がした。

プロ6年目の24歳。「デビューした頃は、18歳、19歳ですごい!と周りの方から言ってもらった。最近は年相応の活躍をしないとな、と思うようになりました」。そう話す山本は、もっと大人に見えた。【オリックス担当 真柴健】

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