巨人・岩隈久志投手(39)が今季限りで現役を引退することが19日、分かった。日米通算21年間で170勝を挙げ、19年に日本球界に復帰した右腕がユニホームを脱ぐ。
全盛期は「精密機械」と評されたほどの制球力を誇り、メジャーで活躍する選手の平均を上回った。近鉄、楽天を経て、12年にマリナーズに移籍。変化球を低めに集めてゴロアウトを多く取るクレバーな投球術で、大リーグの強打者を牛耳った。15年にはノーヒットノーランを達成し、メジャーでは63勝を挙げた。
09年の第2回WBCでは世界一連覇を達成。当時は松坂(現西武)、ダルビッシュ(現カブス)とともに3本柱を担い、韓国との決勝の先発も任されて7回2/3を2失点に抑えたのも輝かしい戦歴だ。
04年の近鉄時代には、当時のプロ野球記録となる開幕投手からの12連勝を挙げた。オリックスとの合併問題に揺れる中、皮肉にも翌年以降に破られることのない球団記録を23歳の岩隈が次々と樹立していくのは近鉄ファンにとって、まさに希望の光だった。
17年9月に右肩手術を受け、メジャー復帰を目指したが登板することなく翌年9月にマリナーズを退団。19年に移籍した巨人でも、ネットスローやブルペン投球など懸命のリハビリを続けてきた。だが1軍登板には至らず、日米を沸かせた右腕が惜しまれながらもグラウンドを去る。
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2020-10-19 04:45:00Z
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