「ブラック・ライブズ・マター」のTシャツを着て、女子シングルス準決勝の会場に入る大坂なおみ選手(28日、ニューヨーク)=共同
【ニューヨーク=共同】米ウィスコンシン州で起きた警官による黒人男性銃撃事件など人種差別に抗議するため、テニスのウエスタン・アンド・サザン・オープン女子シングルスで4強入り後に棄権を表明し、その後撤回した大坂なおみ選手が28日、準決勝でエリーズ・メルテンス選手(ベルギー)を下し、29日の決勝に進んだ。
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大坂選手はコートには「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大事だ)」と書かれたTシャツで現れた。
試合後、大坂選手は「前夜は本当にストレスを感じ、よく眠れなかった。ものすごく重圧を感じていた。自分の(出した)声明に説得力を持たせないといけないと思っていたから」と語った。
棄権表明については「難しかったし、一方で簡単な決断だった。難しかったのは自分がいい状態にいると感じていたから。簡単というのは私も(人種差別に抗議するために)声を上げないといけないと思っていた」と振り返り「今回は勝ちたいと思う理由が一つ増えている」と話した。
大坂選手は26日に準々決勝を勝ち、米プロバスケットボールのNBAで同州に本拠地を置くバックスのボイコットにより、プレーオフの3試合が延期になったため「私も声を上げないといけないと思った」という。ツイッターに抗議に同調する声明を出すと「影響はテニス界だけかと思っていた」という予測を超え、米スポーツ界に広まった。
大会主催者も抗議の意を示し、準決勝を1日延期した。ハイチ出身の父と日本人の母の間に生まれ、3歳から米国で暮らす大坂選手は、27日に主催者からの出場要請に応じ「勇気があるとは思わない。やるべきことをやったという感じ。好意的に受け止められたことはうれしい」と語った。
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2020-08-29 00:37:15Z
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