2度の4大大会優勝を誇る世界10位の大坂なおみ(22=日清食品)が、逆転で4強入りだ。

サーブに苦しむ不調ながら、4-6、6-2、7-5の1時間53分で勝ち、大会自身初のベスト4に進んだ。準決勝では同22位のメルテンス(ベルギー)と対戦する。対戦成績は1勝1敗。

大坂が、不調を耐えに耐え、崩れ落ちそうな自分を必死で食い止めた。第1サーブが入らず、第2サーブも威力が出なかった。今大会初めて、ミスに大声を発した。ラケットも投げた。ベンチでタオルもかぶった。心が折れそうだった。

第1セットを落とし、第2セットも0-2だ。0-3になりそうなピンチも1度あった。今までなら、そこで気持ちは切れていただろう。しかし、耐えた。一気に流れを変え、9ゲームを連取。ついにひっくり返した。

最終セットは、4-1リードから、少し安心したところをつかれ、追いつかれた。お互いに食い下がる中、最後は相手を突き放した。この日は、恋人でラッパーのYBNコーデの誕生日。試合前に、自身のSNSで「愛している」とメッセージを送り、勝利をプレゼントした。