世界ボクシング協会(WBA)スーパーフライ級王座決定戦は24日、東京・大田区総合体育館で行われ、前世界ボクシング機構(WBO)王者の井岡一翔(志成)は計量失格で王座を剝奪されたジョシュア・フランコ(米国)に3-0で判定勝ちし、王座を獲得した。採点は2〜4点差でジャッジ3人とも井岡を支持した。
両者は昨年大みそかに2団体統一戦として対戦したが、引き分けに終わった。その後、井岡はWBO王座を返上してフランコとの再戦を選んだ。だが、試合前日の計量でフランコがリミットを3キロ近く超過。戦わずして王座を失い、試合は井岡が勝った場合のみ新王者となる王座決定戦として行われた。
4階級を制覇している井岡は通算6度目の世界タイトル獲得で、戦績は30勝(15KO)2敗1分け。井岡については、日本ボクシングコミッション(JBC)が前回の試合後のドーピング検査で採取された尿検体から大麻成分が検出されていたと21日に発表。ただ、世界反ドーピング機関(WADA)の基準を下回る微量だったとの理由で、試合は行われた。
井岡「お互いにやり尽くしたので満足」
試合終了のゴングを聞くと、井岡は採点発表を待たずに赤コーナーポストを駆け上がった。宣言していたKOはかなわなかったが、勝利を確信するだけの手応えがあったのだろう。
昨年大みそかの前回対戦では、圧倒的な手数で前に出続けたフランコに対してロープを背負う時間が長く、見栄えの悪さにつながった。今回はリング中央にとどまり、序盤から力強い左右フックで応戦。2回にはボディーを起点にラッシュをかけた。
計量失格したフランコがパワーを増すのか、それとも動きが重くなるかもポイントだったが、明らかに後者に出たことは井岡にとっても有利に働いた。「井岡の方が自分よりシャープだった」とフランコも認める。完全決着を期し、保持していたWBO王座を自ら手放してまで選んだリマッチ。終盤の再三のたたきつけるような右フックは、いつもの井岡に比して気持ちが出ていた。
「フランコは前回同様に強かった。お互いにやり尽くしたので僕も満足している」と感極まった表情も見せた井岡。もっとも、注目のリマッチは試合前のカオスといえる混乱が水を差したのは否めない。井岡のドーピング騒動に、フランコの前代未聞の大幅体重超過。JBCは今後の井岡の処分の可能性を否定していない。リング外の決着はついていない。
(山口大介)
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2023-06-24 12:25:37Z
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