「2番投手」の“リアル二刀流”として今季4度目の先発マウンドに上がったエンゼルス大谷翔平投手(27)が、2勝目を挙げた。5回86球で5安打2失点4奪三振。降板後はそのまま「DH」に入り、6回の適時二塁打など5打数3安打1打点。今季初の1試合3安打をマークした。

前回登板となった20日のアストロズ戦は6回先頭までパーフェクト投球。自己最多タイの12奪三振で今季初勝利を挙げた大谷だったが、この日は我慢のマウンドとなった。立ち上がりから直球、変化球とも本来のキレを欠いた。初回、相手主砲ラミレスにスライダーが甘く入り、先制2ランを許した。

最初の空振りを奪ったのも、2回に入ってから。1番ストローから空振り三振を奪った直球は、この日の42球目だった。得点圏に走者を背負う苦しい投球が続いたが、カーブを有効に使いながら、徐々に直球の球速も上がってきた。4、5回は3者凡退。終わってみれば初回以外は得点を許さず、7-2とリードした状態でリリーフ陣にマウンドを託した。

大谷は試合後、テレビのインタビューで「初回、2回とあまり体が動いていなかったので苦しかったですけど、味方も点を取ってくれていたので、いいリズムでいけたかなと思います。初回とか寒かったので、いまいち暖まっていないなと感じましたが、回を重ねるごとにいい動きが増えてきた。そこがいいところかなと思います」と振り返った。

粘る大谷を好調の打線が強力に援護した。2回に1番ウォードの勝ち越し満塁本塁打が飛び出し、5回までに7点を奪取。6回には1死三塁から大谷が適時二塁打を放つなど、今季最多タイとなる9点をマークした。大谷も自身の打撃について「徐々にですけどいい方向にきているかなと思います」と復調の手応えを感じている様子だ。

同じア・リーグ西地区のマリナーズがこの日のレイズ戦に敗れ、エンゼルスは地区首位に浮上した。