レッズから自由契約となっていた秋山翔吾外野手(34)が、パドレスとマイナー契約を結ぶことが決定的なことが4月30日、分かった。同5日にレ軍を退団となった後も米国でのプレーを希望し、練習を継続。パ軍を含めた米複数球団からの打診や古巣西武、ソフトバンクも日本復帰に備えて獲得に動いていたが、ナ・リーグ西地区の強豪チームで、メジャー昇格を目指す決断を下した模様だ。
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秋山は、米国で挑戦を続けていくことを選んだ。米球界関係者によると、パドレスとは今シーズンのみのマイナー契約で、メジャーに昇格した場合も最低年俸(70万ドル=約8750万円)からの日割り換算になる可能性がある模様。それでも、契約内容よりも「自分の中で納得できるまでもがきたい」という思いが勝り、再び開いたメジャーへの道に、全力で挑む覚悟を固めたようだ。
レッズでの2シーズンは不完全燃焼だった。19年オフに西武から海外FA権を行使して移籍。チーム初の日本人選手として期待されたが、昨季までの2年間は通算打率2割2分4厘、0本塁打、21打点にとどまった。3年契約3年目だった今季は背水の陣で臨むも、開幕直前の4月5日に戦力外に。その後は米国でのプレーを最優先にオファーを待ちながら、米オハイオ州シンシナティの施設で練習を続けてきた。
米球団との交渉に進展がない中で、5月上旬の一時帰国も検討。古巣西武は、4月29日に日本復帰を選択肢に加えた場合に備え、渡辺GMが「オファーを出す」と明言。ソフトバンクも獲得調査を進めていた。パドレスからのオファーは、ここ数日中にあったとみられ、関係者によると、秋山は日本球界での動きに「感謝しかありません」と話していたという。
パドレスは29日(日本時間30日)時点で、14勝7敗でナ・リーグ西地区2位につける一方で、外野の選手層は決して厚くない。レギュラー陣では、13年新人王のマイヤーズは右手親指を痛め離脱中。プロファーは5本塁打を放っているが打率は2割を切っており、グリシャムも同1割台前半と精彩を欠いている。29日のパイレーツ戦では昇格したばかりのトンプソンがスタメン起用されており、秋山がマイナーで結果を示せば、割って入るチャンスは十分にある。マイナー本拠地のテキサス州エルパソから、メジャーの舞台を目指す戦いに挑むことになりそうだ。
◆サンディエゴ・パドレス ナ・リーグ西地区。1969年のリーグ拡張で誕生。本拠地ペトコパーク。チーム名は「神父」の意。地区優勝5度、リーグ優勝2度(84、98年)もワールドシリーズ優勝はない。今季はダルビッシュが2年連続3度目の開幕投手を務めた。これまで日本選手は井口資仁内野手(現ロッテ監督)ら4人が所属。今季からボブ・メルビン監督(60=前アスレチックス監督)が指揮を執る。昨季は79勝83敗で地区3位だった。マイナー3Aは、テキサス州エルパソに本拠地を置く。
◆秋山翔吾(あきやま・しょうご)1988年(昭63)4月16日生まれ。神奈川県出身。横浜創学館-八戸大を経て、10年ドラフト3位で西武入団。15年にプロ野球シーズン最多となる216安打。19年オフに海外FA権を行使しレッズへ移籍。NPBではベストナイン4度、ゴールデングラブ賞6度。183センチ、86キロ。右投げ左打ち。
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2022-04-30 17:00:00Z
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