「先入観は可能を不可能にする」
花巻東高校の佐々木洋監督が、高校時代の大谷翔平に伝えた言葉だ。
大谷が佐々木監督に手渡した“ある言葉”
自分にはできない。俺じゃダメだ。今まで挑戦した人がいないから無理だ。そういった否定的な考えを取り払って、自分を信じて進みなさい――。
考え方の癖を直すのは、想像する以上に難しい。自分がどういった事に対して先入観があり自分自身に制限をかけているのか、大谷は自身の可能性について考え、こんな言葉を書き記し、佐々木に手渡したという。
「世界最高のプレーヤーになる。この道の開拓者になる」
開拓者というのは、彼が今季成し遂げた“二刀流でMVP”を指しているのだろうか。
いずれにしても大谷が先入観にとらわれていたら、メジャーの歴史を変える二刀流選手は誕生しなかった。
佐々木はこの言葉について振り返る。
「目標を持つのは大事だけど高すぎるというか、ぶっとんでいると思いました。(当時は)あまり意識してこの言葉を目に留めていなかったですけど、改めて見て驚きました。大谷は(誰にも)描けない世界を描いていた。我々には見えない景色を見て歩いていたのだと思います。たまたま歩いてたらアメリカに渡ったわけじゃないですし、たまたま(MVPを)取ったのではない。すべてが描いた通り、自分で行動を起こして、夢を掴んでいるんじゃないかと思います。本当にすごい選手だと思います」
「目標というよりは決意表明だったんじゃないか」
2人で描いた目標はあった。
高校からメジャーへ行き活躍する、160キロ出す。その目標に向かって、佐々木やスタッフは指導をし、大谷は努力を重ねた。そして日々、その目標をアップデートさせていた。
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2021-11-21 08:04:00Z
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