2021年のMLBア・リーグMVPに輝いた大谷翔平。満票での1位が野球史に残る偉業である理由を数字面から掘り下げます(全2回)
この間あった衆議院選挙風に言えば、大谷翔平のMVPは「開票開始即、当確」みたいなものだった。今のMLBの選考基準では、大谷以外に今年のMVPは考えられなかった。端的に言えば大谷は「想定外の活躍」だったからだ。
<得票結果>
1大谷翔平(エンゼルス)420ポイント(1位30票)
2ブラジミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)269ポイント(2位29票、3位1票)
3マーカス・セミエン(ブルージェイズ)232ポイント(3位24票)
以下4位:アーロン・ジャッジ(ヤンキース)171ポイント、5位:カルロス・コレア(アストロズ)163ポイント
大谷翔平は満票での受賞。これはMVPの歴史で19回目である。
MLBのMVP投票は、全米野球記者協会(BBWAA)に所属する記者30人の投票で決められる。各記者は最高10名までの選手に投票することができ、1位に14ポイント、2位に9ポイント、以下1ポイントずつ減っていき、10位は1ポイントになる。MVPに選出されるためには1位票をどれだけ獲得するかが重要だ。満票は420ポイント。
ちなみにナ・リーグのMVPはフィリーズのブライス・ハーパーが2015年以来2回目の受賞となっている。
投手はサイ・ヤング賞に回ることが多い中で
MVPの評価基準は、NPBとMLBではかなり違っている。
NPBでは「リーグ優勝に最も貢献した選手」に与えられることが多い。つまり原則として優勝チームから選ばれる。例外的に「特記すべき好成績」を挙げた場合には、下位チームの選手が獲得することもある。
最近では2013年、NPB記録を更新するシーズン60本塁打を記録したウラディミール・バレンティンが最下位のヤクルトから選出されている。また、MVPは投手も野手も対象になる。ここ5年(2016年~20年)でいえば両リーグ10人のMVPのうち二刀流の大谷翔平を含む3人の投手が選ばれている。
しかしMLBではチーム優勝とは関係なく「シーズンで最も活躍した選手」に与えられる。昨年ナ・リーグのMVPは、東地区1位のアトランタ・ブレーブスのフレディ・フリーマンだったが、ア・リーグは中地区2位のシカゴ・ホワイトソックスのホセ・アブレイユだった。以前にも触れたが、大谷の同僚、マイク・トラウトはMVPを3回受賞しているが、このうち2回はチームが4位の年に受賞したものだ。
もう一つ、MLBのMVPは「主として野手に与えられる」ことが多い。投手にはサイ・ヤング賞と言う同じ全米野球記者協会(BBWAA)の投票で選ぶ賞がある。両リーグの最高の投手に与えられる賞だ。投手はサイ・ヤング賞に回ることが多いのだ。
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2021-11-19 08:15:00Z
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