大谷くん、熱狂をありがとう! エンゼルス大谷翔平投手(27)が15日、都内の日本記者クラブで会見を行った。メジャー4年目は打者で打率2割5分7厘、46本塁打、100打点。投手では9勝2敗、防御率3・18、156奪三振と、歴史的な二刀流シーズンを実現させた。会見では「もっとやれる」と、来季以降について語った他、結婚観など野球以外の質問も含め、12のテーマについて真摯(しんし)にこたえた。

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どれだけ二刀流でブレイクしメジャーのスーパースターになっても、エンゼルス大谷翔平投手(27)はやはり、きちんとした気配りの人だった。

日本記者クラブでの3年ぶり記者会見は、午前10時から始まった。しかし大谷は何と、開始より2分も早く会場に入ってきた。サプライズである。

会見といえば、少し遅れて始まるのが相場と決まっている。MLBで日々行われている会見も、待ち時間の方がむしろ長いということさえ珍しくない。

ところが2分も早く入ってきた大谷は、すぐに中央壇上の席に着席。司会進行は時間通りに進められるため、大谷と詰め掛けた大勢の報道陣は誰もひと言も発せず、カメラのシャッター音が連続して鳴り響くだけの、不思議な2分間が出来上がっていた。

さていよいよ質疑応答。しかし質問者のマイクは声がよく通るが、大谷のテーブルに設置されたマイクが、会場のスピーカーでは小さくしか聞こえない。それをすぐに察するのも大谷のすごいところだ。質問に答えながら、声が通るよう自分でマイクの位置を動かした。しゃべっては動かすの繰り返しで、微調整を3~4回。気配りの大谷らしい出来事だった。【水次祥子】