米男子ゴルフツアーでメジャー2勝目を目指す松山英樹(30)が12日、今季メジャー最終戦の全英オープン(14日開幕、英セントアンドルーズ)に向けて取材に応じ、「普通にやればと思う」と平常心で臨むと強調した。この日昼ごろ、コースに姿を見せた。ドライビングレンジに向かった後、アプローチやバンカーショットなど、約3時間にわたって真剣な表情で練習を行った。

全英オープン出場は3年ぶり8回目。ゴルフの聖地と呼ばれるセントアンドルーズは7年ぶり2回目となる。「変わっていないですね」とした上で、聖地への思い入れは「特にないですね」と淡々と答えた。この日はリンクス特有のきまぐれな風が時折、吹き荒れたが「これくらいなら、吹いているうちに入らないですよね」。全英前哨戦に位置付けられる前週のスコットランド・オープンは109位で予選落ち。強風に悩まされた前週と比較しての発言となった。

きまぐれな風や100個以上のバンカー、激しいアンジュレーション(=起伏)など、難しいコースに再び挑むことになる。戦うために大事なポイントは「全部です」と断言。「試合をやりながら探っていく」とした。体調については「悪くないと思う」とした。

全英オープンは、初出場した13年の6位が自身最高位。直近出場の18、19年は予選落ちを喫した。一方、同コースで行われた15年大会の第3日は、当時メジャー自己ベストタイの66で回った。「そのイメージは残っている。いいプレーができたら」。いいイメージを持って本番に臨む。

サウジアラビア政府系ファンドが支援する超高額賞金の新ツアー「LIV招待」出場の可能性について、米国の一部メディアで報じられた。出場のうわさが出ていると振られると「どうですかね。うわさはうわさなんで。興味がないわけじゃないですけど、僕だけの問題じゃないですし」とだけ答えた。

この日、第1ラウンドはザラトリス、フィナウ(米国)と同組と発表された。14日午前10時20分(日本時間午後6時20分)にスタートする。(セントアンドルーズ=近藤由美子)