千秋楽から一夜明けて、横綱白鵬の引退ニュースが一部で出たけれど、現時点で正式発表もないから、今はまだ「お疲れ様」とは言えないんだよね……。
秋場所は、新横綱の照ノ富士が優勝して締めてくれた。僕の新横綱の場所は、毎日緊張していたなぁ。横綱土俵入りの所作を間違えないようにと相撲とは別の緊張感はあるし、横綱の綱って、人によって重さは違うけれど、10キロくらいあるんだよ。綱を締めるのも大変なんだ。「ひーふーみー!」と掛け声を掛けながら、左右にふたりずつの付け人が、思い切り力を込めて綱を引っ張る。僕が真ん中にいて、運動会の綱引きしてるみたいなんだよ(笑)。15日間、毎日引っ張られて腰も痛くなるし、大関時代の倍くらい疲れ、特に後半になると疲れが出てくるんだよな。十両や幕内の土俵入りみたいにクルクル廻って万歳して終わりじゃないんだもの(笑)。照ノ富士もきっと僕と同じだったんじゃないかと思うけど、堂々とした土俵入りだったな。
最後まで妙義龍が優勝争いを引っ張ってくれて、これもよかった。今場所、妙義龍がいなかったら13日目に優勝が決まっていただろうからね。千秋楽の対明生戦では、肩透かしで叩かれてバッタリ手を付いてしまった。やはり優勝のことが頭にあって動きが硬くなってしまった感じ。でも、これもひとつの勉強なんだよ。そうそうチャンスは巡ってくるものではないけれど、絶対に次に繋がる。
新関脇の明生が千秋楽に勝ち越したね。前日の阿武咲戦でも立ち合いに変化して勝ったんだけど、普段は真正面から行き、前に出ていい相撲を取るお相撲さんなんだ。勝ち越したい気持ちはわかるけれど、やっぱり後ろに引かないでほしいよ。自分の相撲にもっと自信を持っていいのにな。何回もやっていると、体が覚えちゃうものだから、そこは気を付けて!
「大関正代はだらしなさ過ぎて…」
大関正代は、やっと勝ち越し。もう”大関のオーラ”どころか”アラ”ばっかりじゃないか? 14日目の妙義龍戦では一気に寄り切られちゃって、どちらが大関だかわからなかった。だらしなさ過ぎてガッカリしちゃったな。
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2021-09-27 08:09:00Z
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