阪神対ヤクルト 6回裏阪神1死満塁、空振り三振に倒れる原口。投手星(撮影・前田充)
阪神対ヤクルト 6回裏阪神1死満塁、空振り三振に倒れる原口。投手星(撮影・前田充)

阪神岩貞が延長10回、代打西浦に痛恨の左越え3ランを浴びて沈んだ。その前の代打山田に勝負にいっての四球で、2死一、二塁からの被弾だった。

中西 阪神バッテリーにとっては、山田に長打を警戒しての四球で出塁を許した。その直後の初球の入り方は難しかっただろう。粘られたとはいえ青木にも四球を与えているから、リリーフにでて1イニングに2つの四球を選ばれると必然的に厳しくなる。それより首をかしげたのは、阪神が6回に仕掛けた代打の場面だ。

阪神の代打攻勢は1点リードの6回。木浪が遊直に倒れると、ベンチは8番の捕手坂本に代わって原口を代打に送った後、続けて青柳に代打梅野を送った。

中西 まず作戦的に6回1死満塁の場面で阪神ベンチの“コマ”を考えたとき、外野フライを期待するのならまずは中谷を送り出すべきではなかったか。また仮に中谷が倒れてツーアウトになってヒットが欲しい場面になれば次が原口だろう。では順番として先に代打原口で攻めるのであれば、続けて同じキャッチャーの梅野の代打起用は疑問だった。

6回1死満塁。代わったヤクルト2番手星に代打原口、代打梅野とも空振り三振に終わった。

中西 ベンチが原口、梅野とキャッチャーを2人続けて代打に送ったのは理解できない。あの時点で、7、8、9回と守りはまだ3イニングあった。僅差のゲームで延長も考えられたはずだ。もし延長に入ってマスクをかぶった梅野が故障に見舞われたらということを想定していたなら、原口、梅野の連続代打は考えにくい。捕手は1人残しておくべきなのに、その采配の意図がわからない。

【取材・構成=寺尾博和編集委員】

阪神対ヤクルト 6回裏阪神2死満塁、空振り三振に倒れる梅野。投手星(撮影・前田充)
阪神対ヤクルト 6回裏阪神2死満塁、空振り三振に倒れる梅野。投手星(撮影・前田充)
空振り三振に倒れ、悔しそうな表情でベンチへ戻る原口(撮影・岩下翔太)
空振り三振に倒れ、悔しそうな表情でベンチへ戻る原口(撮影・岩下翔太)
空振り三振に倒れ、肩を落としてベンチへ戻る梅野隆太郎(撮影・岩下翔太)
空振り三振に倒れ、肩を落としてベンチへ戻る梅野隆太郎(撮影・岩下翔太)