巨人菅野智之投手(31)が、今オフの大リーグ移籍に向け、ポスティングシステムを申請する意向であることが26日、分かった。ソフトバンクとの日本シリーズ敗退から一夜明け、チームとともに福岡空港から飛行機で帰京。今後は家族など周囲と話を詰めていくとみられるが、長年の夢だった大リーグ移籍に向け、1歩を踏み出す。

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巨人のエースが大リーグ移籍に向け、動き始める。第4戦に中3日で志願のブルペン入りも、4連敗で敗れた日本シリーズから一夜明け。菅野は熟考を重ねた末に、今オフの大リーグ移籍を目的にポスティングシステムを申請する意向を固め、夢である大リーグへと歩みを進めていく。

球団はチームへの貢献度を高く評価し、申請を決断すれば容認する方針を固めている。昨年、山口(ブルージェイズ)には当面は背番号「11」を空き番号にし、交渉が不成立の場合は再びチームに迎え入れる方向性を示した。菅野についても、球団幹部は「全然OKです。巨人の宝は世界の宝になってほしい。いい条件で、いい環境でやらせたいというのが思い」と同様の方針を示した。

近日中に球団と話し合う予定で、同制度を利用しての大リーグ移籍が実現すれば、球団では山口に次ぎ2人目となる。すでに代理人の選定作業に入っており、カブス・ダルビッシュ、ツインズ前田、レイズ筒香らも担当する米大手エージェント会社「ワッサーマン・メディア・グループ」のジョエル・ウルフ氏が有力視される。

複数の球団が動向を注視する中、ヤンキースが本格参戦する。ヤ軍にとって、先発投手陣の強化は最優先課題。複数の大リーグ関係者によれば、今オフFAとなった田中との残留交渉を継続する一方、菅野の周辺調査を進めているという。交渉が解禁され次第、一気に動きだすとみられ、「SUGANO」に熱視線が注がれる。