新型コロナウイルスの感染防止の観点で移動を少なくするために生まれたパ・リーグの同一カード6連戦。最初のカード(今月23~28日)では好調のロッテがオリックスから史上初の6連勝を飾るなど各球場で見どころ満載だった。特別なシーズンを象徴する変則日程は、30日から8月下旬まで8週続く。本紙記者が今回の6連戦を検証した。
【秋村誠人専門委員の目】パ・リーグは最初の同一カード6連戦を終えた。2カードが4勝2敗で、ロッテ―オリックス戦では、オリックスが各チームが最も恐れていたであろう6タテを食らった。この結果から、見えてきたものがある。
なぜ6連勝6連敗は起きたのか。6試合を振り返ってみると4試合が1点差。しかも5試合が逆転ともつれた。その中でオリックスはエース山岡が3球降板となった26日をはじめ、K―鈴木、村西も3回で降板。0―5で敗れた25日以外は接戦だから、勝ちパターンの救援陣を投入せざるを得なかった。こうなると当然、ブルペンは疲弊する。終盤の逆転負けにつながった要因の一つだろう。
対するロッテは先発6人が最低5回以上投げている。5戦目の種市、6戦目の美馬は7回。リリーフ陣の負担が増す6連戦の終盤2試合で先発の役目をきっちり果たした。リリーフ陣を余裕を持って使えたことが連勝につながったのは確かだ。
もう一つ着目したいのはエース対決の金曜日(26日)。ロッテは石川が6回まで投げたのに対し、オリックスの山岡は前述の通り。他の2カードの4投手も全て6回以上投げ、試合を制したチームがカード勝ち越しにつなげている。ローテーションを崩さない限りは今後も続く金曜日のエース対決は6連戦のポイントとなる試合だ。
配球の徹底、機動力の駆使、さらに6連戦の前半に収集したデータを後半に生かしたチームもあった。これは日本シリーズなどの短期決戦と同じで同一カード6連戦の特徴。情報の運用も今後の鍵となるのは間違いない。
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2020-06-30 02:12:25Z
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