20年東京オリンピック(五輪)でマラソン、競歩の札幌で開催されることに関して、日本陸連は5日、都内で会見を開いた。

麻場一徳強化委員長、瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー、河野匡長距離・マラソンディレクター、山下佐知子女子マラソン五輪強化コーチ、今村文男競歩五輪強化コーチが出席。ロード種目のトップがずらりとそろった。

瀬古リーダーは「もっと早くいろんな意見を言いたいと思いましたが、IOCという力の前ではどうにもできない。もし東京でやらなきゃ困ります、ということを押し通したら『五輪でマラソンはやらなくていいと言われるのではないか』という思いがありました」と言葉を絞り出した。

また決定後に五輪代表に内定した服部勇馬(トヨタ自動車)と話したことを明かして「服部君は『瀬古さんのように(80年の)モスクワ五輪がボイコットになるわけじゃない。札幌の地でマラソンができることは幸せです』といっていた。僕は涙が出ました。我々のなすすべなく、札幌に決まりましたが、決まった以上は皆で札幌でメダルをとれるような、優勝できるような、ワンチームでやっていきたい」と苦しい胸の内を明かした。