巨人が2連敗で、2年ぶりの借金生活に突入した。今季ワーストの3安打で2得点。93年以来となる12試合連続3得点以下の球団ワースト記録に肩を並べ、19年3月29日の開幕戦以来の勝率5割を切った。まだ開幕から14試合を終えたばかりだけに、原辰徳監督(62)は「あまりそこ(借金1)は深くは考えていない」と落ち着いて受け止めた。

それでも、とにかく打線がつながらない。初回に広島が2連続失策とばたつく中でも、安打で畳みかけられずに1得点のみ。2番坂本が2出塁したが、3番梶谷は打率1割6分7厘、4番岡本和が同1割8分では、ホームが遠くなるのも無理はない。指揮官は「3点を目指しているんだけど、なかなか3点取れないね」と苦笑いしながら「何とかしなきゃね」とさらなる打開策の必要性を口にした。

2度のリードを守りきれない。先発戸郷は、広島の菊池涼と阿部の1、2番コンビに3打席連続で2連打を食らった。初回には無安打ながら相手ミスで先制点を得たが、直後にいきなりの3連打で追いつかれた。3回は松原のソロ本塁打で勝ち越し点を得たが、またもやその裏に先頭菊池涼からの2連打で無死一、三塁のピンチを招くと、併殺打の間に同点に。4回には2死二塁から1、2番の2連続適時打で勝ち越しを許した。

戸郷は4回途中9安打4失点でKOされ、今季初黒星。「先制点をもらったのに守ることができず申し訳ないです。悪いところがたくさん出てしまったと思います。しっかり反省し、調整して次の登板に生かしたい」と猛省する右腕に、原監督は「制球にちょっと苦しんだ感じがありますよね。糧としてくれれば」と、今後の成長につなげることを期待した。

打者が打てない時は投手が、投手が苦しい時は打者が助け合うのが理想だが、この日はどちらも覇気を欠いた。丸、中島、若林、ウィーラーが新型コロナウイルスの陽性判定を受けて離脱するなど、台所事情は厳しい。原監督は「理由をいろいろ考えると出てくる。しかし、何とかこのメンバーで何とかしなきゃいけない。チーム全体で、ジャイアンツとして戦わないとね。明日また総力戦で頑張ります」と顔を上げた。明けない夜はない。今は我慢の時だ。【浜本卓也】

巨人担当のツイッターはこちらー>

巨人ニュース一覧はこちらー>