楽天田中将大投手(32)が、20日に行われる日本ハムとの練習試合(金武町ベースボールスタジアム)に登板する。8年ぶりに古巣に復帰し初の実戦となる。13日夜、東北沖を震源とする最大震度6強の地震が発生。東北地方を中心に大きな被害が出た。自身のツイッターで「対策含めてまだまだ警戒を」とつづったマー君。東日本大震災から10年のタイミングで日本球界復帰を決断した“中興の祖”は、最初のステップとなるマウンドで何を表現するか。

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徐々に近づく実戦に向け、田中将は自らのチェック項目を入念に確認した。キャンプ第3クール最終日に4度目のブルペン入り。三木谷オーナーも見守る中、初コンビの田中貴相手に「真っすぐ、ストライク」と意図を伝えながら47球。小山投手コーチに打席に立ってもらって、実戦を想定しながらボールの軌道、制球を確かめた。

注目の初実戦は、20日の日本ハム戦に内定した。先発で1~2イニングを投げる予定で、ドラフト1位の早川隆久投手(22=早大)も対外試合デビューを予定する。キャンプ第2クール初日の6日に1軍に合流。順調に歩を進め、当初の予定通りに今月中の実戦登板へと照準を合わせた。

グラウンドでは調整に集中した。球場入りの前、ツイッターを発信していた。

「おはようございます 現在沖縄に滞在しているのでニュースを見て知りましたが昨夜の地震かなり大きく揺れたみたいですね。 僕は幸い、家族などの安全がすぐに確認出来たのでよかったですが、被害が出ていますし余震があるかもしれないので対策含めてまだまだ警戒をしないといけない状況が続きますね」

前夜、福島県沖を震源地とする最大震度6強の地震が発生。丁寧に言葉を紡いだ。

東日本大震災から10年を迎える。1月30日の入団会見では「10年という数字は、何か自分にとって意味のあるタイミングなんじゃないかなと思った」と言った。ファンには「一緒に頑張っていきたいと思っているので、まずは球場のマウンドでいい姿を見ていただけるように」と誓った。8年ぶりに、東北楽天ゴールデンイーグルスで腕を振る意味。球場のマウンドで、いい姿を見せるための第一歩。まずは20日に刻む。【久保賢吾】

▽楽天田中貴(ブルペンで田中将と初バッテリー)「このキャンプで一番緊張した。すごく楽しかったですし、バリエーションがすごくて、コース、高さ、球種をいろんなところに投げられるというふうな感じだったので、さすがというか、自分も勉強になった」