ポスティングシステムを申請し、メジャー移籍を目指した巨人菅野智之投手(31)の、巨人残留が決まった。複数のメジャー球団と交渉を行い、交渉期限の日本時間8日午前7時まで熟考を重ねた末に決断。夢である大リーグ移籍へと心は揺れ動いたが、残留の意思を固めた。米複数のメディアもポスティング不成立と報じた。

プロ8年間で101勝を挙げ、2度の沢村賞に輝いた菅野の動向をメジャーも注目した。ポスティング申請後は複数球団とリモートで面談。1日に渡米し、代理人を務める米大手エージェント会社ワッサーマンのジョエル・ウルフ氏と合流して交渉などが行われたが、合意には至らなかった。

大リーグでのプレーは長年の夢だが、世界中にまん延する新型コロナウイルスの影響から、今季の大リーグは開催方式などが不透明な状況。コロナとの闘いも余儀なくされる中、総合的に判断したとみられる。

◆菅野智之(すがの・ともゆき)1989年(平元)10月11日生まれ、神奈川県出身。巨人原監督は伯父。東海大相模を経て東海大へ進学。11年ドラフト1位で日本ハムの指名を受けたが入団を辞退。12年ドラフト1位で巨人入団。ここまで8年間で2ケタ勝利7度、沢村賞を2度受賞。186センチ、92キロ。右投げ右打ち。