◆東京五輪 卓球混合ダブルス決勝 水谷隼、伊藤美誠4(5―11、7―11、11―8、11―9、11―9、6―11、11―6)3許シン、劉詩ブン(26日、東京体育館)
新種目の混合ダブルスで水谷隼(32)=木下グループ=、伊藤美誠(20)=スターツ=組が金メダルに輝いた。決勝で許、劉詩組(中国)を4―3で撃破した。ゲームカウント0―2からの大逆転。同郷で12歳差の“みまじゅん”ペアが、日本卓球界初の金メダルの悲願を成し遂げた。
“みまじゅん”ペアが奇跡を起こした。過去4戦未勝利の中国ペアにゲームカウント0―2と劣勢が続いた。だが、水谷は冷静に相手を見ていた。「中国選手のプレーもすごく良かったわけではない。かなり緊張してるなと肌で感じていた。とにかく1ゲームを取れれば、流れが来るんじゃないか」。伊藤が苦しめられた許の強烈なドライブに反応し、水谷は神懸かったチキータを連発した。勝負の第3ゲームを11―8で制すると、2人のガッツポーズが何度もシンクロした。
3ゲームを連取したが、第6ゲームを落とした。無観客のスタンドにいた数十人の中国チームのスタッフから「加油(中国語で頑張れ)」の絶叫が響いた。異様な雰囲気に包まれた最終ゲームで怒とうの8連続得点を奪う。19年世界選手権優勝ペアに追い上げられたが、10―6から伊藤が強気のロングサーブで決めた。打倒・中国に五輪金。日本卓球界の悲願が成就した。
水谷「優勝した瞬間はぼうぜん自失。中国を超えたのが初めてだったので、信じられない気持ちが大きかった。中国に本当にたくさん負けてきて、東京五輪で今まで全てのリベンジができた。本当にうれしい」
伊藤「表彰台に立った瞬間、(景色が)すごく大きく広く見えた。金メダルを持った瞬間はびっくりという感覚。最後まで思い切って楽しむことができた」
2人は同じ静岡・磐田市出身だ。家が近所で、伊藤が水谷の父・信雄さん(61)が代表を務める「豊田町卓球スポーツ少年団」で練習していた縁もあり、高校生だった水谷は留学先のドイツから一時帰国する度、両親に連れられて伊藤家を訪れた。卓球をすることはなかったが、食卓を囲み、ゲームや鬼ごっこで遊んだ。
そんな2人が東京五輪の舞台でペアを組んだ。夢のような物語を願い続けていた人がいた。水谷の祖父で14年に亡くなった鈴木暁二さん(享年82)だ。19年7月。国際大会で初めてペアを組むことが決まった。その時、伊藤は「隼のおじいちゃんが『組んだところを見たいな』って言ってくれていた。私もすごくお世話になった」と懐かしんだ。水谷も「生前の夢で口癖のように言っていた。よく覚えています」と思いは同じだった。それから2年―。天国に恩返しの金メダルを届けた。(林 直史)
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2021-07-26 21:00:00Z
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