Rabu, 03 Februari 2021

「性差別的」「女性おとしめる」 海外メディアも森喜朗氏の発言を問題視 - 毎日新聞 - 毎日新聞

キャプション 合同記者会見をするIOCのバッハ会長(左)と東京2020組織委員会の森喜朗会長=東京都中央区で2020年11月16日(代表撮影)

 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が3日、東京都内で開かれた日本オリンピック委員会(JOC)の評議員会で、「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などと発言した問題。複数の海外メディアは「女性をおとしめるもの」「性差別的」などの厳しい批判がSNSで上がり、森氏の辞任を求める声も広がっているなどと相次いで報じた。【和田浩明/統合デジタル取材センター】

 米主要紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は東京特派員電で「東京五輪トップが会合で女性の限界示唆」との記事を3日朝(日本時間同日夜)に配信した。東京五輪がコスト増や新型コロナ禍による反対世論の高まりに直面しているうえに、森氏の発言で「新たな激しい憤りに直面した」と報じた。

 同紙は日本メディアの報道を引用する形で、首相経験者である森氏が「『女性を増やす場合は発言時間の規制を促しておかないとなかなか終わらないので困る』と(誰かが)言っておられた」と発言し、他の参加者から笑いが出たと説明。「女性をおとしめるJOC評議員会での発言に関する報道により、ソーシャルメディア上で激しい批判を受けた」と伝えた。

 さらに、ツイッター上では「女性より高齢者が会議では問題だと思う」との指摘が出ていることなどを紹介。「問題は、周りが誰も止めなかったこと。一番のニュースはJOC評議員会という公的な場で、記者もいるなかで発言し、誰も差別を止めなかったことです」とのツイートで記事を締めくくっている。

「女性差別発言」仏AFP

 フランスの主要通信社AFPも「東京五輪トップが性差別発言の報道」との記事を配信した。83歳の森元首相は「失言でよく知られる」と紹介し、この発言が、新型コロナ禍が世界的規模で続いていても組織委が開催にこだわり、批判に直面する中で飛び出したとも報じた。

 AFPは、男女格差を示す世界経済フォーラムのジェンダー・ギャップ指数の2020年の順位で、日本が153カ国中121位にとどまったと指摘。JOCが理事の女性比率を4割以上とする目標を定めているが、「現在は25人中5人にとどまっている」とも伝えた。

「以前から発言に批判」英ロイター

 ロイター通信は以前から森氏の発言が批判を集めていたと伝えた。2日には自民党の会合で森氏が「私たちはコロナがどうであろうと必ずやり抜く」などと発言し、お笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」の田村淳さん(47)が3日、東京五輪の聖火ランナーを辞退すると発表したことにもふれている。

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2021-02-03 15:46:07Z
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