大リーグ移籍を目指し、ロッテから海外フリーエージェント(FA)権を行使した沢村拓一投手(32)が、レッドソックスと大筋で合意したことが11日、分かった。米球界関係者によれば、2年以上の複数年でのメジャー契約。肩や肘などのメディカルチェックをクリアしたとみられ、契約の細部を詰め、早ければ12日にも正式発表される。

この日、米メディアでも「SAWAMURA」の名前が飛び交った。大リーグ公式サイトでは、レッドソックスと合意間近であると伝え、沢村が守護神争いに加わる可能性に言及。同サイトのイアン・ブラウン記者は現状、クローザーは未定とした上で「沢村は、ボストンで重要な役割を担う日本人投手になるチャンスがある」と述べた。

巨人では2年間、クローザーを務め、16年には最多セーブを獲得した。最速159キロの直球、150キロ台前半のスプリットはメジャーでもトップレベル。昨季9セーブのバーンズが守護神筆頭候補で、ともに新加入のオッタビノ、アンドリースらが控えるが、昨季、30球団中ワースト4位の防御率5・79の救援陣の整備は今オフの課題だった。

大リーグでのプレーは長年の夢だった。米球界関係者によれば、今季の年俸は昨季の1億5400万円(推定)よりも低いとみられるが、異国の地での挑戦を優先した。同地区のヤンキースなどとともに世界的な球団で知られ、かつては野茂英雄、上原浩治、西武松坂大輔らが在籍するなど、多くのファンから愛される名門で剛腕を振る。