カブスのダルビッシュ有投手(32)が、昨年5月20日以来、330日ぶりに勝ち星をつかんだ。6回途中4安打2失点。何度もピンチを背負いながらも、試合途中からツーシームを有効に活用。今キャンプでも「1球もブルペンで投げていない」という球種で打者の芯を外した。

今季最多、96球の力投。試合後、330日ぶりの勝利に「330? 330回寝たってことですね。相当寝ましたね」と笑った。5四死球とやや制球に課題を残したが、8三振を奪った。最速はツーシームで98・7マイル(約158・8キロ)をマーク。「コントロールに関しては前回の方が良かったですけど、球速、力に関しては今日の方が前回よりか良かった」と投球内容を振り返った。

打線の援護もあり、約11カ月ぶりの白星。「勝つとみんな喜ぶ。そういうのを見ると、勝って本当に良かったなと思います」とうれしそうに話した。

この日は「ジャッキー・ロビンソンデー」で、メジャーリーグ(MLB)で最初の黒人選手となったロビンソン氏に敬意を表し、チーム全員が背番号「42」を着てプレーした。ダルビッシュも「今までそういう経験はない」と、42番を着用して初めて登板した。「試合前も感謝して、ジャッキー・ロビンソンさんがいなかったら、僕らみたいに、有色人種というか、そういう人たちがプレーする機会がなかった可能性がある。本当に、感謝してできたと思います」。メジャーリーグのメモリアルデーに、久々の復活星を挙げた。