巨人の大竹寛投手(38)が今季限りで現役引退することが21日、明らかになった。開幕1軍入りして3登板、防御率4.50で3月31日に登録抹消。2軍では6月29日のロッテ戦(G球場)で負傷降板して「右ふくらはぎの筋損傷」のため故障班に合流した。8月に2軍戦で実戦復帰も、軸足の右膝を痛めて再び故障班へ。チームの投手最年長が故障の影響でユニホームを脱ぐ決断を下した。
大竹は本格的にリリーフに転向した19年に32登板、昨年は29登板でリーグ2連覇に大きく貢献。今季は2月のキャンプ序盤に9日間の練習日のうち6度ブルペン入りして精力的に投げ込み、チェンジアップをより縦に鋭く落ちるように改良して手応えを示していた。原監督が「寛ちゃん! 今年は多くの投手を助けそうだな!」と声をかけるほど状態が良かったが、シーズン中は体調面で苦しんだ。
広島からFA移籍して14年から巨人でプレー。先輩、後輩誰からも愛される人柄で投手陣を支えた。宮本投手チーフコーチは「寛ちゃんは投手陣のオアシス的な存在」と、精神的支柱として信頼。19年には侍ジャパンの一員として国際大会「プレミア12」で世界一に貢献。ブルペンのまとめ役を担い、首脳陣から陰のMVPと絶賛された。
10月は2軍での実戦登板がないが、懸命にリハビリを進めてきた。22日にはG球場で行われる1軍全体練習に参加予定。CSからの日本一を目指すナインと思いを共有する。
◆大竹 寛(おおたけ・かん)1983年5月21日、埼玉県生まれ。38歳。浦和学院高では00年夏に甲子園出場も登板なし。01年ドラフト1位で広島に入団。03年にプロ初勝利。04年はシーズン途中から抑えを務め17セーブ。05年に自身初の2ケタ勝利となる10勝を挙げた。13年オフにFAで巨人移籍。19年はプレミア12の侍ジャパンに選出され、世界一に輝いた。184センチ、96キロ。右投右打。推定年俸4500万円。
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2021-10-21 20:00:00Z
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