ツインズ前田健太投手(32)が、メジャーで自身初の開幕投手を務めることが明らかになった。今季オープン戦3度目の登板で4回無安打無失点、毎回の5三振を奪う完璧な投球を披露。試合後、バルデリ監督が前田を開幕投手に指名したことを明かした。

日本では広島でプロ4年目の10年に初めて開幕投手に指名され、5度経験したが、メジャーでは6年目で初。前田は「とてもうれしいです。少し宙に浮いているくらい。メジャーリーグに来てから、まさか開幕投手ができる日が来るとは思っていなかった。指名された時というのはすごく光栄でしたし、自分でも本当に信じられないくらい、うれしい」と心境を語った。

この日のオープン戦では1回2死から3番ボガーツに四球を与える制球ミスはあったが、各イニングで捕手の要求通りに持ち球の球種をコントロール。直球、スライダー、チェンジアップ、ツーシーム、カーブを外角中心に散らした。

投球を振り返り、「まだまだ1球1球、ミスもあるので、そのあたりの修正をしながら。感覚的にはすごく良くなってきているので、これを継続していけたらいいなと思います」と明るい表情で話した。

2回以降は3者凡退でリズム良く投球し、レッドソックス打線を手玉にとった。4回には70・3マイル(113キロ)のスローカーブを外角低めに決め、4番マルティネスから空振りを奪った。「緩いボールを投げてみて、バッターが空振りしてくれたので、どんどんチャレンジして投げていくことが大事かなと。いい手応えを感じました」。

今季オープン戦は3試合合計9イニングを投げ、1安打無失点、12奪三振と安定感抜群の投球を続けている。「今までで一番いいキャンプを過ごせてますし、去年のシーズンの内容が自信になったというのもあるし、去年つかんだ感覚を継続できていると思います」と手応えを口にした一方で、「ちょっと(結果が)良すぎると怖いから、次は点取られたぐらいの方がいいかな」と笑顔を見せた。