白鵬が3日目から休場し、鶴竜を含めて2横綱が不在となった。これを受け、NHK大相撲中継で、解説を務めた舞の海秀平氏(53)が、横綱の引き際について言及した。

大坂アナウンサーから「去年の春場所以降、(2横綱は)皆勤がないまま今場所の休場になりました」と話を振られると、舞の海氏は、次のように話した。

「横綱でもない私が袋だたきを承知で言わせてもらうとですね、過去にはおそらく1年くらい休ませてもらえたらもうちょっとやれるのにな、と思いながらも去って行った横綱っていると思うんですよね。でも、なぜやめたかっていうところですよね。それは自分の事情とか感情よりも、横綱の地位とか名誉とかというものを守ってきたからこそ、それを大切に思ったからこそだと思うんですよね。そして見ているファンはですね、横綱になってしまったがために辞めざるを得なくなってしまった、そこに無念さとか悲劇をファンは共感すると思うんですよね」

舞の海氏が1990年に入門した際の師匠、出羽海親方(元横綱佐田の山)は引き際が潔かったことで知られている。横綱佐田の山は1968年初場所、自身初の連続優勝を果たしたが、30歳となった次の春場所で序盤に3敗を喫すると、引退を表明している。