全日本柔道連盟(全柔連)は6日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けての対策委員会初会合を東京・講道館で行った。

東京オリンピック(五輪)の代表選考を兼ねる全日本選抜体重別選手権(4月4、5日・福岡)の無観客試合とすることを決めた。五輪代表の残り1枠を争う男子66キロ級の丸山城志郎(26=ミキハウス)と阿部一二三(22=日体大)は共に勝ち進むと、決勝で直接対決する。

新旧世界王者の東京五輪代表争いは、異例の無観客試合で決する。この日の初会合では、全日本選抜体重別選手権のほか来月開催の4大会について話し合われた。中里壮也専務理事は「無観客であれば理解を得られるのではないか」と同じく無観客試合を決めた大相撲など他競技の動向を踏まえて判断したと説明。出場選手や監督にマスク着用や消毒徹底を促し、感染防止に向けて対策を講じるとした。

同連盟は2月下旬に都内で強化委員会を開き、男子66キロ級を除く12人の代表を決定。男子代表の井上康生監督は「(丸山と阿部は)力は五分。勝った方が代表」と全日本選抜体重別選手権での決着を口にしていた。

19年世界王者の丸山と17、18年世界王者の阿部は決勝まで対戦しない組み合わせとなった。1回戦で丸山は藤阪泰恒、阿部は田川兼三と当たる。直接対決で4勝3敗の丸山が第1シード、阿部が第2シードとなった。両者が途中で敗れた場合について井上監督は「総合的に判断する」と説明した。