現地時間8日、イングランド・プレミアリーグ第29節ではマンチェスター・ユナイテッドとマンチェスター・シティによるマンチェスターダービーが行われた。
カラバオカップ3連覇を達成したシティは、照準をFAカップとチャンピオンズリーグに定めた。リヴァプールが独走するプレミアリーグについてはグアルディオラ監督も白旗を挙げるコメントを残しており、余程の奇跡が起きない限りは逆転優勝は不可能ということだろう。
一方、4位以内を目指すユナイテッドは冬に加入したブルーノ・フェルナンデスの活躍によりチーム状態も上向き。シティとのダービーはカップ戦のホーム&アウェー含め今シーズン3試合を終えているが、すでに2勝と勝ち越しており、実に10年ぶりとなるシティ相手のシーズン3勝に向け立ち上がりから高いインテンシティでぶつかっていく。
最初のチャンスは16分、中盤でボールを奪い、ブルーノ・フェルナンデスのパスをエリア内右で受けたジェームズのシュートはGKエデルソンの正面。さらに27分には、マティッチからのロングパスを受けたマルシャルがペナルティーエリア左でフェルナンジーニョと入れ替わって決定機を迎える。中央ではブルーノ・フェルナンデスがフリーだったが、強引に放ったシュートはGKエデルソンの守備範囲に飛んでしまう。
ボールを支配するのはシティだが、ユナイテッドは鋭いカウンターでチャンスを作り出す。迎えた30分、ペナルティーエリア手前左でFKを得ると、ブルーノ・フェルナンデスの意表を突いたタイミングでの浮き球パスに呼応したマルシャルがエリア内左でダイレクトボレー。完全に虚を突かれたGKエデルソンのニアサイドを打ち抜き、ユナイテッドが先制する。
その後もユナイテッドはアグレッシブなプレスでシティのパス回しを乱し、奪ってからの素早いカウンターで次々にシティゴールへと迫っていく。シティは我慢の時間帯を耐え、1点ビハインドのまま後半へ。
追いかけるシティは後半開始早々、スターリングのスルーパスに抜け出したアグエロがネットを揺らすが、わずかな判定でオフサイドとなりノーゴールとなる。
49分には、バックパスをGKエデルソンがトラップミスし、詰めていたマルシャルが奪いに行くもかろうじてクリア。これが決まっていれば致命的な失点になりかねなかった。
59分、シティはベルナルド・シウバとアグエロを下げてガブリエウ・ジェズスとマフレズを投入。すると右サイドに入ったマフレズが得意のドリブルで存在感を発揮。しかし、69分に右サイドを突破するもクロスは合わず。75分にも右サイドを抜けたマフレズの折り返しがゴール前に飛び込んだスターリングが押し込めず、こぼれ球を拾ったジェズスのシュートはGKデ・ヘアが素晴らしい反応ではじき出した。
守勢の続くユナイテッドは70分にカウンターから抜け出したジェームズが仕掛けて決定機を迎えるも、渾身のシュートはGKエデルソンがセーブ。中央にはブルーノ・フェルナンデスがフリーで走り込んでいたが、パスは選択されなかった。
77分にシティがジンチェンコを下げてメンディを投入し交代枠を使い切ると、ユナイテッドもマルシャルとウィリアムズを下げてマクトミネイとバイリーを投入し逃げ切りを図る。
残り5分、にわか雨が降り注ぐオールド・トラフォードで幾度となくサイドを攻め立てるシティだが、ユナイテッドもサイドはやられても中央だけはやられまいとゴール前を固め、ことごとくクロスを跳ね返していく。
88分にはユナイテッドが最後の交代カードとしてブルーノ・フェルナンデスを下げてイガロを投入。前線での収めどころを作り、守備に重きを置きながらもカウンターの姿勢は忘れない。アディショナルタイムに入っても前からのプレスをサボらず、終了間際にはGKエデルソンのパスを奪ったマクトミネイが無人のゴールに蹴り込んで2-0。守備でも最後までシティにゴールを許さなかったユナイテッドが、ライバル相手に2009-10シーズン以来、10年ぶりのシーズンダブルを達成した。
■試合結果
ユナイテッド 2-0 シティ
■得点者
ユナイテッド:マルシャル(30分)、マクトミネイ(90+6分)
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2020-03-08 18:25:43Z
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