ラグビー・ワールドカップ(W杯)における日本代表の快進撃は、大会に代表チームを送り込んだアルゼンチン、ウルグアイをはじめとする南米各国でも大きな反響を呼んでいる。
スコットランド戦後、アルゼンチンのスポーツ紙『オレ』は日本代表について「禅のチーム」と表現。このようにも激賞している。
「オールブラックスが赤と白のユニフォームを着ているのかと錯覚するような高度な個人技と精密な組織力を発揮し、その上に日本人特有のディシプリン、効率の良さ、ミスを犯さない精密さを加味している。チーム全体に、禅を思わせる高尚な精神性すら見て取れる」
ウルグアイの日刊紙『エル・オブセルバドール』も脱帽している、
「我々の代表も釜石での初戦でフィジー代表を倒し、オーストラリア代表、ウェールズ代表という強豪相手にも奮闘した。しかし、勇敢にして情熱に溢れたプレーを見せ続けるブレイブ・ブロッサムズから学ぶべきことは極めて多い」
ブラジルでも「見事な勝利」。
そしてブラジルのスポーツ紙『ランセ!』でも、このような称賛ぶりである。
「日本対スコットランド戦は、甚大な被害をもたらした台風のため中止され、大会規定により引き分け扱いとされる可能性があった。その場合は敗退が決まることから、スコットランド協会は法的措置を取ることを示唆していた。
しかし、開催国日本は戦わずしてのベスト8入りなど望まなかった。2000人の献身的な働きで試合開催にこぎつけ、見事な勝利でスコットランドの鼻を明かした」
周知の通り、南米はフットボール(サッカー)の大陸だ。アルゼンチンのようにラグビーW杯2007年大会で3位、2011年大会でベスト8、2015年大会で4位と立て続けに見事な成績を残そうと、競技人口、人気の点でフットボールの牙城は揺るがない。
そんな南米から今回のラグビーW杯を眺めていてつくづく感じるのは、フットボールとラグビーの文化の著しい違いだ。
https://number.bunshun.jp/articles/-/841134
2019-10-17 11:00:00Z
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