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オーストリアGP決勝レースの幕が下りて数時間、レース終盤にホイール・トゥ・ホイールのバトルを繰り広げたマックス・フェルスタッペンとシャルル・ルクレールの一件を審議していたスチュワードはこの一件をおとがめなしと裁定し、フェルスタッペンの勝利が確定した。
終盤に猛チャージをかけてラップリーダーのルクレールに追いついたフェルスタッペンはターン3でフェラーリマシンのインサイドを突き、オーバーテイクを仕掛けた。2台が接近した結果、タイヤ同士がぶつかってしまい、大事には至らなかったものの、アウト側にいたルクレールは行き場をなくしてコース外に飛び出している。
フェルスタッペンの動きに対し、ルクレールは無線で「なんだあれ!」と不満げだったが、レース後、フェルスタッペンは「ハードレーシングだよ。そうじゃなきゃ、家にいるべきでしょ。レースでこういうことが認められないっていうんなら、F1にいる意味って何?」と主張。
2人は現地時間18時(日本時間25時)にスチュワードと面会したが、すぐに裁定が公表されることはなく、2時間近く待たなければならなかった。スチュワードは声明の中で、いずれのドライバーも「完全、または主に責任があるとは言えない」と説明している。
これにより、2015年にF1復帰を果たしたHondaにとっての初優勝が確定された。メルセデスの連勝が途絶え、フェラーリは2度のチャンスがありながらも、いまだ今季の優勝をマークできていない。バーレーンではルクレールがあと一歩で初優勝に届きかけたが、終盤のエンジントラブルで手放し、カナダではセバスチャン・ベッテルが物議を醸したタイムペナルティの裁定により、勝利を逃した。
フェルスタッペンの動きについては「スチュワードは映像証拠を見直し、カーナンバー33のドライバー(フェルスタッペン)、カーナンバー16のドライバー(ルクレール)、チーム代表者の話を聞いた上で次のように断定した。69周目のターン3でカーナンバー33がカーナンバー16をアウトブレーキすることでカーナンバー16を追い抜こうとした」と記されている。
「それをするにあたり、カーナンバー33はコーナーのエントリーでカーナンバー16に並び、カーナンバー16の内側からオーバーテイクを仕掛けながら、完全にマシンのコントロールを握っていた。しかしながら、カーナンバー33もカーナンバー16も、お互いに並走しながらコーナーを通過しようと進んでいたが、2台が通過できるだけのスペースが不十分だったことは明白だ」
「コーナーを抜けつつ、遅れてエイペックスを通過した直後、2台に接触があった。全体の状況を鑑み、われわれはいずれのドライバーも今回のインシデントに関して完全、または主に責任があるとは考えていない。われわれは今回の件をレーシングインシデントと見なしている」
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2019-06-30 18:54:11Z
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